なおえもん55 ~人生悪あがき~

人生100年時代を「独身&子なし」女がどう生きるか

映えってなんだ?

私は"映え"をねらったお店や食べ物などにあまり興味がありません
ごくたまに風景写真を見て
素敵な場所だなあ、と思って行くこともありますが
だいたい「ああ、写真だけだったか…ここをこう切り取ったわけね」
とガッカリするので、
やはりインスタは苦手です(閲覧のみしています)

ただ、困ったことに
自分がこれまで大事にしていた場所さえも
「レトロな空間」「誰も知らない隠れ家」などと取りざたされると
あっと言う間にそこは「映えスポット」となり
いつでも満員、へたしたら行列で
中に入っても写真を撮り合う人たちばかりで落ち着かず
お気に入りの場所を失う寂しさや虚しさを味わうこともしばしば
こればっかりは時代の流れとしてどうしようもないのかもしれません

そんなこともあり、
映えスポットとは基本無縁の生活をしているのですが
先日久しぶりに行ったお気に入りの美術館は
マイナーながらもその造りが大変スタイリッシュで


あちゃーここも"映え"なのか!!


と行ってみて唖然

想像以上に多くの人が訪れる中
展示してある絵が本当に見たい人(3割)と、
映えスポットの"自分"を撮影したい人(7割)が
一目でわかりました

実は今回の展示会は場所によって撮影OKだったのですが
記念写真はNGとなっていました
つまり、"映え"目的で写真を撮るんじゃないぞ、という意味
会場の至るところでスタッフが目を光らせていて
2名以上の若い女性を見つけるともうマークの仕方が違います(笑

そこまでして誰も写真撮らないよ…と思っていたら
若い女性たち、スタッフの目を盗んでなんとか"映え"写真を撮ろうと必死
スタッフが違うグループに注目しているときに、他のグループが即座に撮影したり
絵を撮影すると見せかけて、さっと友だちが入ったり
遠くの方からめっちゃズームで絵と友だちだけを撮ろうとしたり
その攻防戦を見てたらもう絵に集中できないwww
「あそこあそこ!今度そっち!」と心の中で叫びながら
私は何を見にきたんだっけ?と、笑ってしまいました

それにしても
そこまでして撮りたいかーーーー
今まで関心のなかった人が集まることでさびれた場所が活性化したり
その中から一人でもファンが増えれば、
提供する側にとっても大きなメリットがあると思いますが
私が思うに、インスタ目的の子たちは絵なんて見てなかった
どんなデザイン、空間なら”私”が可愛く見えるかに夢中で
それはかなりもったいないというか、寂しい話です
インスタの中に記録として残っていくものの
たぶん、誰のどんな作品かは記憶に残らないんだろうなあ

ものの見方、感じ方は人それぞれ、自由で良いと思うんですが
そこには圧倒的にわかりあえない「溝」があるようで
うまく共存していくしかなさそうです